ただ見上げるより この手を伸ばしてみたくなるだけ (ポコアポコ/カヒーナムジカ)
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 宇宙の荒鷲シーフォートの第4作目「決戦!太陽系戦域」を読みました。
 …体の中で心臓と胃袋がのたうっている感じです。
 凄い話でした。
 「それしか解決策は無かったのか!?」と叫びたくなるような。でもこのラストシーン(※当初は4部作のつもりだったらしい)のために、確かに物語は構成されている……!

 以下、ネタバレを含む感想。
 
 自分の立てた作戦で死んでいく見習生達をじっと見つめながら、次の命令を出していく…
 嘘で見習生達を騙し、命令に従わせていく…
 そして段々とそれに慣れていき、最後は鼻歌まで歌いだすシーフォート…

 この間見た「シュトラフバット」にも似たシーンがありましたが…
 軍隊という存在は、兵士を「いかに効率よく犠牲にするか」を計算する存在です。ですから、命令を出す指揮官は、部下を殺すためだけに命令を出す場面が、時折出現します。
 今回のシーフォートは、まさにそうやって部下を殺すための命令を出す指揮官を、生々しく描いているのです。

 これはとてもじゃないけどライトノベルではないですよ。戦争を生々しく描写しています。下手な戦争物よりもリアルですよ。
 少なくとも、シュトラフバットよりよほど堪えましたし、部下を殺した戦場を鋭い眼光でねめつけるシュトラフバットの方が、よほどラノベに近い気がします。
 前々から人間描写がリアルだとは思っていたのですが…


 「魚」がシーフォートの期待通りに全滅してくれるのは出来すぎの印象がありましたし、巻末の訳者による特攻精神賛美はどうかと思いました。
 しかし、主人公をここまでシビアな立場に置き、勝利のために悪魔になる人間の精神状態を描写する。そしてまた人間はそういう事ができうるのだと言う事実。
 自己犠牲の美しさなんかじゃない。自己犠牲をどうやって主人公が他人に強いるのかという経緯を、非情に綴った物語。
 そして、確かにその犠牲のために、地球は救われるという…

 …恐ろしい小説です。


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 自分の立てた作戦で死んでいく見習生達をじっと見つめながら、次の命令を出していく…
 嘘で見習生達を騙し、命令に従わせていく…
 そして段々とそれに慣れていき、最後は鼻歌まで歌いだすシーフォート…

 この間見た「シュトラフバット」にも似たシーンがありましたが…
 軍隊という存在は、兵士を「いかに効率よく犠牲にするか」を計算する存在です。ですから、命令を出す指揮官は、部下を殺すためだけに命令を出す場面が、時折出現します。
 今回のシーフォートは、まさにそうやって部下を殺すための命令を出す指揮官を、生々しく描いているのです。

 これはとてもじゃないけどライトノベルではないですよ。戦争を生々しく描写しています。下手な戦争物よりもリアルですよ。
 少なくとも、シュトラフバットよりよほど堪えましたし、部下を殺した戦場を鋭い眼光でねめつけるシュトラフバットの方が、よほどラノベに近い気がします。
 前々から人間描写がリアルだとは思っていたのですが…


 「魚」がシーフォートの期待通りに全滅してくれるのは出来すぎの印象がありましたし、巻末の訳者による特攻精神賛美はどうかと思いました。
 しかし、主人公をここまでシビアな立場に置き、勝利のために悪魔になる人間の精神状態を描写する。そしてまた人間はそういう事ができうるのだと言う事実。
 自己犠牲の美しさなんかじゃない。自己犠牲をどうやって主人公が他人に強いるのかという経緯を、非情に綴った物語。
 そして、確かにその犠牲のために、地球は救われるという…

 …恐ろしい小説です。

【2006/09/08 22:21】 | 哀心よりお悔やみ申し上げます
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