ただ見上げるより この手を伸ばしてみたくなるだけ (ポコアポコ/カヒーナムジカ)
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 少し思うことがあり、過去に没にしたエントリーを修正の上、投稿します。

 私は基本的に、シナリオを「思いつき」から作るタイプなので、シナリオの優劣は思いついたアイディアに左右されてしまいます。
 しかし良いアイディアを思いつく方法は未だに良く分からなく、おかげでなかなか思うようにシナリオが作れません。
 あまりに自分のシナリオ作りが不安定すぎるので、一時期、「大したことないアイディアを、面白いシナリオに加工する方法」を研究しました。
 今回はこの「方法論に基づいたアイディアの加工方法」を少しお話ししたいと思います。
 ベテランGMには常識的過ぎる内容かも知れませんけど、若いGMの皆さんの参考になれば。
 
 
 シナリオ加工技法の基本は、「ひっくり返す」「部分拡大」「ネタ化」「選択肢を増やす」「自然さを整える」辺りでしょうか。(加工技法は他にも色々とありますが、基本がどれかは意見の分かれそうな所です・笑)
 そのうち、私のおススメ「ひっくり返す」を中心にご紹介します。
 加工前の素材として、大変捻りのないシナリオネタの代表「ゴブリン退治」を使って説明していきましょう。
 
 
◆とりあえず「ひっくり返す」

 「ひっくり返す」は、そのまま、単純にひっくり返します。
 「PCが冒険者となって、村の裏山の洞窟に住み着いたゴブリンを退治する」と言うネタならば、「PCを裏山に住むゴブリンにして、やってくる冒険者を退治する」のです。
 簡単でしょ?(笑)
 このままシナリオにしても良いんですが、1度ひっくりかえしただけのアイディアというのは、実は皆が考えて(その上でやめて)いる事の多い内容です。プレイヤーのTRPG経験にも拠りますが、もうちょっとアレンジしたいですね。
 まあ、それをいけしゃあしゃあとやってのける、というのも一つの才能ですけどね。


◆ちょっと修正

 とりあえず、PCはモンスターでないことにしましょう。人間などの普通のPCです。
 PCはゴブリンに雇われた用心棒にしますか。一定期間、住処の護衛を頼まれたのです。
 しかしPCは素直にゴブリンに雇われてくれないのかも知れません。
 ここでプレイヤー皆が受け入れざるを得ない「PCがゴブリンに雇われなくてはならない理由」を思いつけるならば、その理由だけで印象深いユニークなシナリオになりそうです。
 (あ、金銭的理由は「受け入れざるを得ない理由」と認めてくれないプレイヤーがいるので、注意して下さい)
 でも、ちょっと私には、この理由を思いつくのが簡単ではなさそうです。


◆一部だけを「ひっくり返す」

 思いつかない場合、ここで再度、しかし一部だけをひっくり返します。
 「退治に住むゴブリンに依頼され、やってくる冒険者を裏山にする」
 …おっと、ひっくり返すところを間違えました。(間違えても、そこから面白いシナリオに繋がるならOK!)
 ひっくり返すのは、ゴブリンと冒険者でしょうね。ついでに可能性の幅を広げるために、冒険者を人間に置き換えておきましょう。
 「裏山に住む人間に雇われて、襲ってくるゴブリンから住居を守る」にしてみましょう。だいぶ、普通のシナリオっぽくなりました。
 でも面白味がなくなったとも見えます。意外性がなくなってしまいました。
 ただ、「裏山に住む人間」という、ちょっと普通と異なる点があります。村があるのに、敢えてその「裏の山」に住んでいるのです。そういう「少しでも普通と違う点」があれば、それを突破口にできます。


◆「自然さ」を整える

 ここで一旦、話の「自然さ」を整えます。この整理作業はどこでやっても構わないのですが、新たなアイディアの源になることも、ままあります。詰まったらやってみるのも手です。
 不自然な点は、「人間がどうして(村じゃなく)裏山に住んでいるのだろう?」と言う点です。人間がどんな人なのか、一人なのか複数なのかはまだ決めていません。
 依頼者が「山小屋に孤独に住んでいるから」も答えです。ただ、あまりまともな答えだと、発展性がありません。他の可能性はないでしょうか?
 「そもそも住んでいた村をゴブリンに襲われて、裏山に逃げ込んでいる」という答えもあります。
 水汲みや食糧確保のために、隠れていた洞窟から出ていた村人が、旅をしていたPCと出会い、依頼となるのです。
 辛うじて持ち出せた宝が少しあり、それが報酬となります。
 なんとなく、こちらの方がシナリオに発展性がありそうですね。これで考えを進めてみましょうか。


◆複数の方向性を整理する

 さて、ここで、シナリオに2方向出ていることに気がつくでしょうか?
 まあここで気がつかなくても、プレイヤーが取りそうな行動をシミュレートしている時に気がついてもらえれば十分です。
 2方向とは、襲ってくるゴブリンから洞窟を守るのか、逆にゴブリンが占拠していると思われる村を襲撃するか、です。
 これで2シナリオ分のネタができました。キャンペーンにできます(違)。
 どちらの話にしても良いのですが、方向性が複数ある場合、そのままPCの行動パターンが複数になってしまいます。ここでPCの行動パターンが2つあるのは、シナリオを2つ用意しなくてはならないのとほとんど同じです。手間がかかり過ぎてしまいます。
 このタイミングでなくても良いのですが、最終的には一方を潰しておくべきでしょう。
 例えば、「洞窟を守る」シナリオにするのならば、「PCが洞窟から離れている時に、ゴブリンに襲われるかも知れない」という可能性を強調しましょう。
 何なら、洞窟の近くにゴブリンが出没していることにして、離れることの危険性をアピールしましょう。(敵の全体の姿が見えると、「討って出よう!」になる可能性があるので、あくまで、どこにいるのか分からない集団の一部が、頻繁に近くに出没する、という状況が良いでしょう)
 あるいは裏山から「裏」を取った方がいいかも知れません。村から少し距離を離した方が、PCが出撃してしまう可能性を抑えられるでしょう。
 逆に「村を襲撃する」場合、ゴブリンたちは何か理由があって山には入らず、村に留まっています。留まっている理由は…そうですね、何か探し物でもしているのでしょうか? どうやらそれが村を襲撃した理由にできそうです。


◆でも…
 
 しかし、ここで経験年数の少ないGMは、大変困るかも知れません。
 「洞窟を守るシナリオってどう作るの?」「村を襲撃するシナリオってどう作るの?」

 次回、どうもシナリオが類型パターンから外れてしまった時の、シナリオの作り方から始めましょう。

 
 (後編へ続く
 
 


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◆とりあえず「ひっくり返す」

 「ひっくり返す」は、そのまま、単純にひっくり返します。
 「PCが冒険者となって、村の裏山の洞窟に住み着いたゴブリンを退治する」と言うネタならば、「PCを裏山に住むゴブリンにして、やってくる冒険者を退治する」のです。
 簡単でしょ?(笑)
 このままシナリオにしても良いんですが、1度ひっくりかえしただけのアイディアというのは、実は皆が考えて(その上でやめて)いる事の多い内容です。プレイヤーのTRPG経験にも拠りますが、もうちょっとアレンジしたいですね。
 まあ、それをいけしゃあしゃあとやってのける、というのも一つの才能ですけどね。


◆ちょっと修正

 とりあえず、PCはモンスターでないことにしましょう。人間などの普通のPCです。
 PCはゴブリンに雇われた用心棒にしますか。一定期間、住処の護衛を頼まれたのです。
 しかしPCは素直にゴブリンに雇われてくれないのかも知れません。
 ここでプレイヤー皆が受け入れざるを得ない「PCがゴブリンに雇われなくてはならない理由」を思いつけるならば、その理由だけで印象深いユニークなシナリオになりそうです。
 (あ、金銭的理由は「受け入れざるを得ない理由」と認めてくれないプレイヤーがいるので、注意して下さい)
 でも、ちょっと私には、この理由を思いつくのが簡単ではなさそうです。


◆一部だけを「ひっくり返す」

 思いつかない場合、ここで再度、しかし一部だけをひっくり返します。
 「退治に住むゴブリンに依頼され、やってくる冒険者を裏山にする」
 …おっと、ひっくり返すところを間違えました。(間違えても、そこから面白いシナリオに繋がるならOK!)
 ひっくり返すのは、ゴブリンと冒険者でしょうね。ついでに可能性の幅を広げるために、冒険者を人間に置き換えておきましょう。
 「裏山に住む人間に雇われて、襲ってくるゴブリンから住居を守る」にしてみましょう。だいぶ、普通のシナリオっぽくなりました。
 でも面白味がなくなったとも見えます。意外性がなくなってしまいました。
 ただ、「裏山に住む人間」という、ちょっと普通と異なる点があります。村があるのに、敢えてその「裏の山」に住んでいるのです。そういう「少しでも普通と違う点」があれば、それを突破口にできます。


◆「自然さ」を整える

 ここで一旦、話の「自然さ」を整えます。この整理作業はどこでやっても構わないのですが、新たなアイディアの源になることも、ままあります。詰まったらやってみるのも手です。
 不自然な点は、「人間がどうして(村じゃなく)裏山に住んでいるのだろう?」と言う点です。人間がどんな人なのか、一人なのか複数なのかはまだ決めていません。
 依頼者が「山小屋に孤独に住んでいるから」も答えです。ただ、あまりまともな答えだと、発展性がありません。他の可能性はないでしょうか?
 「そもそも住んでいた村をゴブリンに襲われて、裏山に逃げ込んでいる」という答えもあります。
 水汲みや食糧確保のために、隠れていた洞窟から出ていた村人が、旅をしていたPCと出会い、依頼となるのです。
 辛うじて持ち出せた宝が少しあり、それが報酬となります。
 なんとなく、こちらの方がシナリオに発展性がありそうですね。これで考えを進めてみましょうか。


◆複数の方向性を整理する

 さて、ここで、シナリオに2方向出ていることに気がつくでしょうか?
 まあここで気がつかなくても、プレイヤーが取りそうな行動をシミュレートしている時に気がついてもらえれば十分です。
 2方向とは、襲ってくるゴブリンから洞窟を守るのか、逆にゴブリンが占拠していると思われる村を襲撃するか、です。
 これで2シナリオ分のネタができました。キャンペーンにできます(違)。
 どちらの話にしても良いのですが、方向性が複数ある場合、そのままPCの行動パターンが複数になってしまいます。ここでPCの行動パターンが2つあるのは、シナリオを2つ用意しなくてはならないのとほとんど同じです。手間がかかり過ぎてしまいます。
 このタイミングでなくても良いのですが、最終的には一方を潰しておくべきでしょう。
 例えば、「洞窟を守る」シナリオにするのならば、「PCが洞窟から離れている時に、ゴブリンに襲われるかも知れない」という可能性を強調しましょう。
 何なら、洞窟の近くにゴブリンが出没していることにして、離れることの危険性をアピールしましょう。(敵の全体の姿が見えると、「討って出よう!」になる可能性があるので、あくまで、どこにいるのか分からない集団の一部が、頻繁に近くに出没する、という状況が良いでしょう)
 あるいは裏山から「裏」を取った方がいいかも知れません。村から少し距離を離した方が、PCが出撃してしまう可能性を抑えられるでしょう。
 逆に「村を襲撃する」場合、ゴブリンたちは何か理由があって山には入らず、村に留まっています。留まっている理由は…そうですね、何か探し物でもしているのでしょうか? どうやらそれが村を襲撃した理由にできそうです。


◆でも…
 
 しかし、ここで経験年数の少ないGMは、大変困るかも知れません。
 「洞窟を守るシナリオってどう作るの?」「村を襲撃するシナリオってどう作るの?」

 次回、どうもシナリオが類型パターンから外れてしまった時の、シナリオの作り方から始めましょう。

 
 (後編へ続く
 
 

【2010/08/18 21:55】 | トークRPG実験箱
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